【あらすじ】
お前がただ望みさえすれば、俺はきっとなんだってしてやれる。
なんだってしてやろうと思ったんだ。
ロッカバイディア 暮田マキネ
八年前、八尋(やひろ)のお隣さんである保科家に養子として迎えいれられた累(るい)。仲良くなるにつれ、二人は身体を重ねるが曖昧な関係のまま時がながれた。
自分が養子であることに常に引け目を感じる累。
そんなある日、累の義母が妊娠していることがわかって…。
【感想】
ひたすら切ないロッカバイディア…。で?ロッカバイディアとはなんぞや?
答えは暮田先生のあとがきにありました。
タイトルの「ロッカバイディア」は英語で『Rock-a-bye dear』マザーグースの子守歌"Rock-a-Bye Baby"をもじった言葉とのことでした。
『木の上の枝につるされたゆりかごの中の赤ちゃんが、風が吹くとゆりかごが揺れ、もし枝が折れたらみんな落っこちる』
という歌詞の内容の一部ですね。純粋であるがゆえに残酷で危ういイメージが今回の作品にぴったりです!!
そして八尋流ただただ優しい攻め…最高でした。お兄たん兼恋人と言ったポジションでつらい目にあいながらも絶対に累から離れない。精神的Mを最後まで貫く姿にぎゅんぎゅん来ました。
ただ…八尋の不憫ポイントが目に余るWWW
- 俺ら、付き合ってみるか?と言うも、累に変な顔をされ、断られる
- 一方的に別れを告げられ、さらに舞い戻ってきた累をなんやかんや優しく迎え入れる
- 片手を上げて挨拶しても無視される
- 友達の誘いを断ってでも累を待つ
- 俺は何があっても離れねぇからと累に告げるも「終わりって僕いったよ」とくぎを刺される
これだけ見ると八尋は相当なM気質WWW
ちなみに自身の性癖(?)なんですが、健気攻め、わんこ攻めが傷つくシーンってめっちゃそそられる。
でも累の生い立ちと状況を考えると、庇護欲を掻き立てられる気持ちもなんとなくわかる気がします。特に自分が恵まれた立場にあればなおさらだったのかもしれません。
暮田先生のファザー・ファッカーが未読なのですが、ロッカバイディアがかなりよかったので、ぜひ購読したいと思ってます!!!
では、次回の記事でお会いしましょう。